新電力に乗り換えれば”一人暮らし”でも電気代は安くなるのか?

一人暮らしでも新電力会社に乗り換えれば電気代は安くなるの?

一般家庭向け, 電力自由化について, 電気代の節約

「一人暮らしでも電力会社を乗り換えれば安くなるのかな?」と考えている方。毎月の電気代が安いに越したことはありませんよね。

2016年4月に電力の自由化が施行されました。電気を多く使うファミリー層は、電力会社の乗り換えで料金が安くなることが多いです。しかし、一人暮らしの方だって今の電気代より安いところにしたいのは同じだと思います。

この記事では、既存の電力会社と新電力会社を比較して、一人暮らしの場合どちらが安いのかをご紹介したいと思います。毎月の電気代が少しでも浮けば、食事や買物などでちょっとした贅沢ができますよ。

初心者向けに説明していくので専門知識は必要ありません。それではひとつずつ確認していきましょう!

電力自由化については以下の記事も参考になります。

電力小売自由化ってなに?得する人、損する人の違いを教えます

一人暮らしの電気代を安くするには?

手間なく電気代を安くする方法』で説明していますが、アンペア数の変更などでも電気代を節約することはできます。ただ、満足いくほどの金額ではないため、もっと簡単に安くできる「新電力への乗り換え」について詳しく伝授しますね。

一人暮らしでも新電力に申込める

一人暮らしでも新電力に申込める

一人暮らしの方でも、新電力への乗り換えは可能です。

ほとんどの電力会社がネットでの申込みを受け付けているので、わざわざ契約に出かける必要がありません。仕事から帰宅した後や、家事の合間など、空いた時間にさくっと見積もり・申込みができます。

但し、電気を沢山使う人じゃないと得できない新電力が沢山あります。初心者の方が見分けるのはかなり大変なので、以下の記事などを参考にするようにしてください。

一人暮らしの電気代は平均で月5,400円

総務省が統計した2017年の調査では、単身者の電気料金の平均は約5,400円と統計が出ています。また、男性と女性別、全体と年齢別でも電気料金が出ています。グラフにまとめたので自分の電気代と比較してみましょう。

   月額料金 電力使用量
全体 平均 5,392円 215kWh
34歳以下 3,172円 126kWh
男性 平均 5,043円 201kWh
34歳以下 3,122円 124kWh
女性 平均 5,701円 228kWh
34歳以下 3,250円 130kWh

1kwh=25円と仮定して、月額使用kWhも算出してみました。なおkwhとは、1kwの電力を1時間使用したときの電気量の単位です。

平均・男性・女性で見比べると、女性の電気使用量が多いですね。それでは、電気使用量の目安を男性が201kWh、女性が228kWhとして、現在契約している大手電気会社と新電力会社、どれぐらい違うのか比較してみましょう!

【3者比較】東京電力・東京ガスの電気・Looopでんき

【3者比較】東京電力・東京ガスの電気・Looopでんき

毎月の電気料金は、基本的に基本料金+従量料金の合計額です。その他料金が発生する場合もありますが、話がややこしくなるため、今回は割愛します。

基本料金は使用するアンペアごとに分かれており、20A・30A・40Aと10Aずつで金額が変わるプランがほとんどです。対して従量料金は、使用kwhの量に応じて、1kwhごとの金額が変わります。

そのことを頭に入れて、電力会社3者を比較した結果をご覧ください。

新電力は大手電力会社より得なのか?

電力使用の地域が東京、使用アンペアが30Aの場合、東京電力東京ガスの電気・Looopでんきの3社による電気料金の違いを見比べてみましょう。

東京電力 東京ガスの電気 Looopでんき
基本料金 30A 842.40円 842.40円 0円
従量料金 ~120kWh 19.43円 19.49円 26円
120kWh~ 25.91円 24.89円
300kWh~ 29.93円 26.99円
男性月額料金 201kWh使用の場合 約5,272円 約5,197円 5,226円
女性月額料金 228Wh使用の場合 約5,971円 約5,869円 5,928円

※東京電力は「従量電灯B」、東京ガスは「ずっとも電気1S」のプラン

東京電力と東京ガスは基本料金が変わりません。従量料金は120kWh〜299kWhまでは東京電力の方が安く、300kWhを超えると東京ガスの方が安くなります。このケースでは、東京ガスが電気を使うほどお得になりやすい電力会社ということになりますね。

一方、Looopでんきは基本料金が0円の代わりに、従量料金の仕組みがありません。1kWhあたりの料金が一律26円に決まっているので、月額使用量が120kWh以下の場合はもっとも割高になります。

そして単身者の平均月額で計算してみると…

「東京ガスの電気 > Looopでんき > 東京電力」となり、大手電力会社の一人負けとなりました。それもそのはず…電力自由化というのは大手電力会社より電気代を安くすることができる法改正ですからねw

安い電力会社は状況によって変わる

一応、上記より分かりやすい比較表を用意しておいたので、新電力に切り替える際の参考にしてください。

東京電力 東京ガスの電気 Looopでんき
月額料金 100kWh使用の場合 約2,785円 約2,791円 約2,600円
200kWh使用の場合 約5,246円 約5,172円 約5,200円

単純に100kWh・200kWhを使用した場合の比較表も作成しました。100kWhを使用した場合はLooopでんき、200kWhを使用した場合は東京ガスの電気がもっとも安いです。電力会社の料金プランや、毎月の電力使用量によって、お得な電力会社が変わるということですね。

知ってると役立つ電気情報

電気代を1円でも安くしたい方に、知っているとよりお得になれる情報を伝えておきます。意外に見落としがちなことなので、頭の片隅にしまっておいてください!

生活に合わせた料金プランでお得に

いつも家にいる時間帯によって、おすすめの料金プランが変わります。

たとえば会社勤めの場合、平日の昼間はほとんど家にいません。電気の使用時間はほとんどが19時以降です。もしその生活スタイルに合わせて、夜間の電気料金が安いプランを契約したなら、今のプランより月額料金が安いくなる可能性があります。

またこのケースは少ないと思いますが、一人暮らしにもかかわらず、ファミリー用のプランに入っている場合は急いでコンパクトな料金プランに変更しましょう。ファミリー用のプランは一定の使用量を超えない限り、割高の状態が続くので、使用量が少ないほど損になります。

このように、ライフスタイルに合わせた電力会社ごとの料金プランを検討すれば、お得なプランが見つかるかもしれません。

セット割や提携サービスとの併用でお得に

電力会社によっては、電気料金とは別にキャンペーンを打ち出している場合があります。

たとえばソフトバンクでんきの場合、スマホ回線もソフトバンクを利用すると、電気代が毎月1%、回線料金が毎月100円の割引になります。合計で3回線までキャンペーン利用が可能なので、家族3人がソフトバンクなら回線料金が1年間で3600円もお得です。
※ただし2年の縛りが発生

またauでんきでも、スマホ回線との併用によるセット割引があります。どちらも契約をすると、電気料金の最大5%相当分が、au WALLETへポイントキャッシュバックされる仕組みです。

同じ会社のサービスを併用することで、お得になるキャンペーンは他にもあります。もし利用しているものがあれば、メリット・デメリットを洗い出して検討してみてはいかがでしょうか。

まとめ

一人暮らしの新電力利用についてご紹介しました。おさらいすると…

  • 一人暮らしでも新電力は利用できる
  • 一人暮らしの電気代は平均で月額約5,400円
  • 一人暮らしの電気利用量では、他社との料金に差がない
  • 電力使用の時間に応じたお得な料金プランがある
  • 同じ会社のキャンペーンを併用するとお得になる

の5つでしたね。一人暮らしの規模では、電気代は大きく変わりません。しかし”ちりも積もれば山となる”という言葉がありますよね。長い期間で考えると、電力会社や料金プランの見直しは行った方が、いつからか必ずお得になります。

まずは電力使用の状況を見返して、電力会社を検討してみましょう!