今回、ご紹介するのはスマ電。「スーパーマーケットで買える電気」という独自の切り口で注目を集める新電力の会社です。
ちょっとだけ解説が長くなるので、まずは内容を簡単にまとめておきますね。
・電気を大量に使う世帯におすすめのサービス
・近所の提携スーパーで卵やポイントなどの特典を受け取れる
・電気設備の保守は従来通り、地域の電力会社が行う
今回も他のサイトでは見れないリアルな口コミやデメリットも踏まえて紹介していくので、スマ電への移行を検討している方はぜひ、参考にしてみてください。
スマ電とは?
スマ電とは株式会社アイ・グリッド・ソリューションズが手掛ける新電力サービスです。サービスの開始は2016年4月からサービスですが、運営会社は元々は商業用施設などの電力供給をしていた会社であるため、新規参入の多い新電力の中では比較的、ベテランでもあります。
その最大の魅力は「スーパーマーケットで電気を買えること」。スマ電に申し込みたい人は近くの提携スーパーに申し込みに行くだけでサービスを利用することができます。また、契約者は提携スーパーから何らかの特典を受け取れるため、特に主婦におすすめの電力会社です。
電力供給可能エリア
元々はスマ電の電力供給エリアは東京電力エリアなどの限られた地域に限定されていましたが、徐々に供給エリアを拡大。現在では東北地域や北海道などを除く広い範囲で電力を提供しています。
エリア |
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電気料金プラン
スマ電の電気料金プランをご紹介します。ここでは、「ぐーん!とスマ得ホームプラン」をベースに、東京電力の「従量電灯B」と比較していきます。
東京電力 | スマ電 | ||
基本料金 | 30A | 842.40円 | |
40A | 1123.20円 | 873.20円 | |
50A | 1404.00円 | 904.00円 | |
60A | 1684.80円 | 1184.80円 | |
従量料金 | ~120kWh | 19.52円 | 19.40円 |
120kWh~ | 26.00円 | 25.40円 | |
300kWh~ | 30.02円 | 25.50円 |
上記の表のとおり、使用量が300kwを超えないと実際にお得感を感じられるほどの差はありません。また、こちらで紹介しているのは、スーパーマーケットからの特典を受け取らない代わりに電気料金がお得になるというプランなので、スーパーから申し込む場合はもう少し高くなることも押さえておきましょう。
スマ電のメリット
さて、スマ電に変えてどんなメリットがあるのか?最も気になることをまずはご紹介します。得できる人はそれなりにいると思いまよ。
提携スーパーで特典を受け取れる
スマ電最大の売りといっても過言ではないのが提携スーパーで受け取れる特典。
スマ電では2018年3月現在で「いちやまマーケット」、「ボトルワールドOK」、「生鮮館なかむら」、「ベルクス・ベルスポ」、「にしがき」、「アビタ・ビアゴ」、「エーコープ京都中央」、「富士シティオ」、「Aプライス」、「一号館ラッキーマーケット」と提携しており、それぞれのスーパーから契約することでそのお店ならではの特典を受け取ることができます。
特典の内容は様々で毎週卵1パックのところもあれば、申込時にボーナスポイントがもらえるところ、決まった曜日に獲得ポイントが5倍になるところもあります。頻繁に買い物に出かける主婦の方であれば、この特典は嬉しいですよね。
電話一本で申し込める
スマ電は電話一本で申し込める手軽さも魅力。ネットが苦手な人にとってはWeb画面の項目を一つずつ埋めていくというのは結構な手間で、電話一本ですむシンプルさは魅力ですよね。電話後は利用開始の通知が自宅に届き、電力会社がスマートメーターを設置することで使用できるようになります。
電気設備の保守は地域の電力会社
スマ電に申し込んだ後でも電線やメーターといった電気設備の保守点検は地域の電力会社が担当します。4年に1度の定期点検も従来通り実施するので、停電などのトラブル時にも安心です。
スマ電のデメリット
メリットがあれば当然デメリットもあります。申込みを検討しているなら必ず把握しておくようにしましょう。
使用量が少ないとお得感はほとんどない
スマ電のプランにはいくつかの種類がありますが、基本的には大容量を使用する家族向けのサービスだと考えてください。そのため、単身世帯などの電力を使わない方の場合はお得感を感じにくいのが実情です。
例えば、月の使用量が120kwh以下の場合、東京電力との料金差は0,6%しかありません。
また、スマ電で提供されている料金プランはいずれもが従量電灯であるため、現在、時間帯別電灯や季節別電灯などのプランを利用している方の場合は逆に高くなることも覚えておきましょう。
契約できるアンペアについても30~60アンペアと定められているため、節約したい単身世帯にはおすすめできません。
提携しているスーパーが微妙
スーパーから契約できるのが魅力のスマ電ですが、正直、提携しているスーパーはマイナーなものしかありません。エリアによっては身近に契約できるお店がまったくないということも十分にありえます。
スマ電ではスーパーが身近にない人のために「ホームプラン」というプランが用意されていますが、こちらについても大量に使わないとお得感を感じられない内容になっているので、やっぱりあまりメリットはありません。
また、一部のスーパーからの契約だと、支払方法がクレジットカードのみになることもあります。銀行振込はできないので注意してください。
6か月ごとの更新で解約金が発生する
スマ電では6か月単位での機関を契約単位としています。途中で解約してしまった場合には2,000円の解約金が課されてしまうため、引っ越しが多い方の場合には余計なお金がかかってしまうことにもなります。東京電力の場合は無料なのに、なんで…。
スマ電の評判・口コミ
満足している意見だけだと不安だと思うので、ここでは微妙に感じている人の意見を中心に集めてみました。もちろん、満足している方の意見も多くありますが、実際に利用していくうちにこんなトラブルもあるかもしれないということは事前に把握しておきましょう。
思ったより安くない?
価格コムでスマ電がぱっと見で安く見えるけど全然安くなかった。
数字のマジックだな。— tf_ftr (@tf_ftr) January 1, 2017
スマ電に変えてみたはいいものの、実際には安くなかったという意見もありました。
上述の通り、スマ電は大量に使う方以外にとってはあまり安くならないため、単身世帯の方や結婚していても共働きなどのあまり家に長くいない方は新電力を検討した方が良いかもしれません。
解約手数料が高い
電力自由化、現在はLooopでんきだが、使用実績から計算するとスマ電 どーんと!夜得ホームプランの方がやや安くなるようだ。しかし、スマ電は6ヶ月以内に解約すると解約手数料を取られるようだが・・・。Looopでんきが関西エリアと同じくらいに安くなれば一番よいのだが。
— yota (@yota3) March 19, 2017
6か月ごとの解約手数料が気になるという意見もありました。新電力の解約手数料は基本的に安くなっていく傾向にあるので、スマ電にも見習ってほしいところ…。
提携しているスーパーが微妙
スマ電(´-`).。oO(言われなきゃスーパーマーケットちっとも浮かばんw#バイキング
— sana (@sana74soleil) March 25, 2016
スマ電最大の売りである提携スーパーからの特典ですが、正直、知らないところばっかりという現実…。キャッチコピーが「スーパーで買える電力」なんだから、そこはしっかりしてほしかった…。
また、受け取れる特典内容もスーパーによってかなり差があるので、お得感は地域差がかなりあります。
勧誘が強引?
不動産屋のエグザイルみたいなお兄さんに関電よりスマ電のが安いので申し込んど来ます!アドレス教えてくださいってLINEきた、勝手や
— ぽてまつ (@mix0) January 25, 2018
スマ電からの勧誘はあんまりないようですが、中には強引な勧誘を受けたという意見も…。引っ越し先で強引に電力会社を変更されるのは誠実な対応とは言えません。
別のサイトの口コミでも利用開始の通知はがきが一週間経っても届かないといったトラブルが複数寄せられていました。口コミの多くはトラブルそのものよりもスタッフの対応の悪さを指摘しているもので、カスタマーサービスにはあまり期待しない方がいいかもしません。
まとめ
スマ電は2人以上の世帯でひと月に大量の電気を使用するときにお得になる電力会社です。スーパーから契約するとお得な特典を受け取れるとこもありますが、店舗などの地域差がかなりあるので、注意してください。
単身世帯の場合は他の電力会社に一歩譲る場合もあるので、まずは他の電力会社との比較をおすすめします。
引越しが理由の場合は、解約手数料はとられないそうです。
いちおう補足を。